考え方のクセ④「自己関連付け」
会社で自分のいる部署が関わるトラブルがあった時・・
自分が居る近くで子どもが転んでけがをした時・・
そんな何か良くないこと、悪いことが起こった時に「自分がもっと気を付けていれば
よかったのに」「自分のせいで大変なことになってしまった」といつも自分を責めて
しまうようなことはありませんか?
それはもしかしたら「自己関連付け」という考え方のクセのせいかもしれません。
「自己関連付け」とは、読んで字のごとく、何か身の回りで良くないことが起こった時に
その原因を「全ては(あるいは重要な部分は・大部分は)自分の責任である」と
自分に関連付けてしまうことを言います。
トラブルやミスは誰もがするものですから、場合によってはその理解が
当たっていることもあるでしょう。
ただ、身の回りの些細な事柄から大きな事柄までどんな悪い出来事でも
自分を責めてしまう気持ちや、誰かに謝りたい気持ちが出てくるのであれば
それはちょっと極端かも?と疑ってみても良いかもしれません。
世の中で起こる現象は、それがミスであれトラブルであれ、たった一つの
原因から引き起こされているということはほとんどありません。
この世はもっと複雑です。
子どもが転んでけがをしたのも、子どもが急に走り出したこと、道がきちんと
舗装されていなかったこと、急に呼び止められて子どもから注意が(やむを得ず)
逸れたこと、周りに他に見てくれている人がいなかったこと、様々な原因に
よって結果が生じています。
これを「自分の責任だ」と片づけるのはあまりに単純すぎる気がしないでしょうか。
「責任のパイ」というワークがあります。これは大きな丸を書いてみて、
それを円グラフ(パイチャート)に見立てます。
その出来事(結果)が引き起こされた原因をリストアップして「それぞれの原因が
その結果に何パーセント寄与しているか」をパイを切り分けていくように円グラフに
当てはめていく、というワークです。
子どもが急に走り出したのは30%、道が舗装されていなかったのは20%…などと考えていきます。
そうすると、当初思っていたほど自分の責任は多くないことが客観的に見えてくるのでは
ないでしょうか。
これは「全てあいつが悪いんだ」と怒りが収まらない時などにも役立てることが
出来るかもしれません。
感情は強力で、私たちから客観的に考える力を奪っていきます。
このような方法が客観的に考える力を取り戻すのに役立てば良いなと思います。