今、この瞬間に意識を向ける マインドフルネスとは?
私たちは普段自分の価値観や経験に基づき周りで起きている出来事に自動的に反応していたり、
無意識に過去や未来のことを考えて記憶や感情に巻き込まれたりと多くのパワーを消費しています。
そのため、時には心身ともに疲れてきってしまうこともあるのではないでしょうか。
マインドフルネスとは、「今・この瞬間の自分の状態、していること、感じていることに意図的に
注意を向けて気づき、受け止め、味わい、手放すこと」です。
今リアルタイムで自分の中に起きていることに対して、もう一人の自分を置き一歩引いて興味を
持って観察してみます。さらに、観察されたものがポジティブなものでもネガティブなものでも
良い・悪いと評価を一切せず、「あー今自分こんな感じなんだー」とあるがままに受け止め受け入れます。
マインドフルネスを実践することで負の感情や思考に巻き込まれた状態を修正する手助けとなるため、
自己コントロールやストレスの軽減にもつながります。
ここで、一つマインドフルネスを体験するためのワークをご紹介します。
普段何気行っている呼吸に注目するワークです。
①椅子に腰かける、仰向けに寝るなど力の入らない楽な姿勢になります。
②鼻(もしくは口)から息を吸う・吐く を何分か繰り返し、胸やおなかが膨らんだり縮んだりする様子や体内に出入りする呼吸の流れを観察します。
③途中で雑念が沸いてきたら、取り払ったり巻き込まれたりするのではなく、「今、気がそれたな」と雑念が沸いたことを受け止めてまた呼吸に意識を向けなおします。
どうでしょうか?簡単そうに見えて意外と最初は難しいかもしれません。
中には無意識している呼吸に意識を向けることで、息がしにくくなった方もいるかもしれません。
マインドフルネスはすぐにできるものではなく体験や練習の積み重ねが大切と言われています。
カウンセリングでカウンセラーと一緒に取り組むこともおすすめです。
まずはこの記事を読んで、生活の中でふと思い出したときにぜひ実践してみてください。
参考図書
・伊藤絵美 『セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク』 晶文社
・伊藤絵美 『自分でできるスキーマ療法ワークブック Book1』星和書店