「不安な時の注意の切り替えトレーニングをしてみましょう」
昨年下旬に一旦落ち着いたかに見えたコロナウィルス感染拡大ですが、
年明けにはオミクロン株の急拡大を受けて、またも生活に大きな制限が加わるようになりました。
不安と言うのは、自分への何らかの危険やリスクを予想した際に生じる感情で、
対象が明確な場合は恐怖、不明確で曖昧な時に感じるのが不安だと言われています。
今やだれもこの先の状況についての明確な予測が立たず、そういう意味でもまさに
不安な世の中にあると思います。
さて、不安と言うのは一度出てくるとなかなか取り払うことが出来ないものです。
基本的には今考えても仕方がないようなことなので、考えないようにしたいものですが
そのように思えば思うほど、そのことばかりが頭の中を占めてしまうとても厄介なものです。
注意(意識)が不安に思っている事柄にばかり集中してしまって、そこから切り替えることが
出来ないのです。
そのような時には、注意の切り替えトレーニングを行ってみましょう。
認知行動療法で不安に対処するときに用いられるテクニックの一つで、以下のような流れで行います。
① まず1分間、頭の中であえて不安に思っていることをじっと考え続ける。
② 次の1分間、意識を目の前の景色に移す。気に入っている絵や、聞こえてくる音でも良い。
景色のどこに何があるか、どんな音でどこで何が出す音か、誰かに詳しく説明できるくらいに
注意を向けて観察する。
③ ①に戻る。
これを2往復ほど繰り返してみましょう。
上手くいかなければ、切り替える刺激を工夫してみましょう。
お茶の香りや、飲んでみた味、音楽などでも良いかもしれません。
注意を切り替えると言うのは言葉ほど簡単なことではありませんし、不安はどうしたって無くなることは
ありません。しかし上記を繰り返していくことで、少しずつ注意の切り替えになれていくことができます。
ちょっとしたスキルを身につけるためのトレーニングと思って、繰り返し試してみましょう。
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