子どもの登校しぶり
「学校に行きたくない」と子どもから言われると、お母さん・お父さんは心配になってしまいますね。
子どもが「学校に行きたくない」と言う時には、色々な背景が考えられます。
学校に嫌なことがある、友達関係で疲れてしまう、勉強(授業)でわからないことが多い、
授業中じっとしていることが苦痛、授業の準備や移動教室などの学校生活の流れが負担など、
一人ひとり事情があります。
心理カウンセリングでは、その子どもにとって、どんなことが「学校に行きたくない」気持ちを
引き起こす原因になっているのか、様々な視点から考えていきます。
本格的な不登校にはなっていないけれど、その予防のために、今何ができるのかを考えることも出来ます。
お子様の心理カウンセリング、保護者相談を検討しておられる方は、お気軽にお申し込みください。
Lear More子どものカウンセリング・心理相談
子どもについて相談したいけど、どこに行けばいいんだろう?
子どものカウンセリングって、どこでやってるの?
そう考える保護者は多いのではないでしょうか。
子育てをしていると、子どもについて心配になったり、悩んだりすることはよくあります。
小学校・中学校・高校に通っている、学童期・思春期・青年期の年齢にあるお子さんであれば、
不登校(登校しぶり)、発達の問題(ASD、ADHD、学習障害、グレーゾーンなど)、学力不振、
人間関係、コミュニケーション、いじめ、進路、親子関係、性同一性などが気になることがあると思います。
そこまで深刻な状態ではないけれど、困っていることがある子供や保護者もいます。
そういった時には心理の専門家によるカウンセリングがお役に立てるのではないかと思います。
当オフィスでは心の専門家である臨床心理士・公認心理師がお子様や保護者の相談をお受けすることができます。
お子様の心理カウンセリング、保護者相談を検討しておられる方は、お気軽にお申し込みください。
Lear More自尊感情は高めなくても良い!?自信をつけるよりコンパッションを高めよう。
カウンセリングの中で「自尊感情を高めたい」「自信を持ちたい」というお話はよく聞きます。
「自己肯定感」という言葉を上げられる方もおられます。
・自分に自尊感情が足りないから、周りの人のように生きられない。
・自信が持てないから新しいことに挑戦する勇気が持てない。
・自己肯定感が無いから、ネガティブなことばかり考えてしまう。
だからとにかく自信をつけなければと躍起になる人は多いように思います。
周りで活躍している人が、みんな自信に満ちているように見えることが一層自分の焦りを煽ります。
しかし、そのように「自信を付けること」を目的にして行動するモチベーションを上げられる人が
どの程度いるのでしょうか?
自尊感情、自信、自己肯定感を高めようと思って本当に高められたことのある人がどのくらいいるでしょうか?
そもそも、自信は本当につけなければいけないものなのでしょうか?
「自尊感情」は「自己に対して肯定的な評価を抱いている状態」と言われており、
定義に「評価」(別の定義では「価値」などとも)の言葉が組み込まれている通り
どうあっても他者との比較や評価的視点から自由でいることは出来ません。
「他者と比較しないで自分の立てた目標だけを見て自信にしなさい。」などというのは、
人間が社会から切り離されては生きていけない生き物である以上そもそも不可能な
アドバイスと言えるでしょう。もちろん自尊感情はあるに越したことはないですが
それは「評価」である以上、周囲の状況などによって変化し揺らぐはずのもので
常に高い状態に安定しているなどあり得ません。
しかし「自尊感情が持てなくてつらい」というのもまた確かなことでしょう。
その場合、自尊感情が持てないことの何が辛いのでしょうか?
きっと、自分を認められない、他者のことを認められない、気持ちが落ち着かない、
というところにあるのではないでしょうか。
しかし、自分や他者を認めながら心のバランス調整も兼ね備える力は、自尊感情でも
自信でもなく「コンパッション」(※コンパッションについて詳しくはこちらのブログへ)
にあるのです。
あなたの身の回りに、もしいつも自信があって良いな、ああいう人になりたいなと思える人が
いるとしたら、おそらくそれは単に自信がある人ではなくコンパッションのある人ではないでしょうか?
彼らの、自分にも他者にも寛容で思いやりがあり、落ち着いている様子が
まるで自信にあふれているように見えるのではないでしょうか。
コンパッションは誰にでもある力で、いつからでも育てていけることが研究により明らかになっています。
当オフィスではカウンセリングの方法の一つとして、コンパッション・フォーカスト・セラピーに取り組んでいます。
コンパッションを高めていきたいと言う方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
特に「自尊感情を高めなければ」と思う人こそコンパッションに目を向けてみるのも、
自分の辛さを取り去るための意外な一つの選択肢になるかもしれません。
Lear MorePTSDのための治療 持続エクスポージャー療法
”PTSD”という言葉をご存知でしょうか。
事故や暴力、災害 など命の危機が差し迫るトラウマになるような外傷体験に遭遇した際に
生じるとされる心理的な状態のことを指します。具体的な症状としては次のようなものが挙げられます。
・侵入症状
トラウマになった出来事に関連する嫌な記憶がありありとよみがえるフラッシュバックが生じたり、
悪夢を見ることでその記憶が反復されることです
・回避症状
トラウマに関連する記憶や場所、その時の出来事を話すことなを極力避けようとすることです。
・過覚醒症状
集中ができない、過剰に警戒してしまったりちょっとした刺激にもびくびくしてしまう、
睡眠に困難を感じる、イライラするなど、覚醒度が高まることです。
・認知や気分の陰性変化
「世界は危険だ」「自分がすべて悪い」「だれも信用できない」などトラウマを体験したことで過剰に
否定的に自分や他者、政界についてとらえてしまったり、幸福感や愛情などの肯定的な感情を
感じられなくなる、物事への興味や関心が減退するなどの気持ちや考えがネガティブに
変化することです。
これらの症状は衝撃的な体験をした方の心の動きとしては自然なもので、時間の経過とともに和らいで
行くことも多いのですが、中にはある程度時間が経過したにも関わらずなかなか症状が良くならないと
いう方もいます。
そのような方に有用とされている治療が持続エクスポージャー療法(PE療法)と呼ばれるものです。
世界でも日本でもその治療効果が証明されており、PTSDの治療として世界基準のNICEガイドラインでも、
強く推奨されている方法です。
PE療法では、トラウマの後の問題を長引かせる要因として、「トラウマに関連した場面を避けてしまうこと」、
「トラウマに関連した記憶や考え、イメージを避けてしまうこと」、そして「それらによって否定的な
認知を生じてしまうこと」が挙げられ、主に実生活内曝露とイメージ曝露という二つのことに取り組んで
行きます。
実生活内曝露とは、「トラウマに関連した場面を避けてしまうこと」に取り組むものです。
実際には安全であるにもかかわらず強い不安や怖さで生活の中で向き合えなくなっているもののリストを
作り、生活の中で向き合うことにトライして行く方法です。
イメージ曝露とは、「トラウマに関連した記憶や考え、イメージを避けてしまうこと」に取り組むものです。
トラウマとなった体験をセラピーの場で具体的に繰り返し語り立ち戻りながらトラウマ記憶と
向き合う方法です。
PE療法では原則毎週、90分のセッションを行う中でこの二つに繰り返し取り組んでいくことで、
徐々に慣れが生じて、避けていたものは危険ではないと気づけたり、生じた体験も過去のものとして穏やかに
記憶の箱にしまうことができるようになり、問題を長引かせる要因として挙げた「否定的な認知を生じて
しまうこと」が修正されて行くだけではなく、そのほかのPTSD症状も和らいで行きます。
もちろん取り組みには勇気がいることですし、”曝露”と聞くと、その言葉の響からおどろおどろしい
イメージが沸くかと思いますが、セラピストがマラソンの伴走者のようにサポートをしながら、
無理のない範囲で治療の完走を目指します。
このPE療法の研修に今回スタッフが参加をし、当オフィスでも導入して行きたいと考えております。
以下の条件に当てはまる方を募集いたします。
・18歳以上の方
・単回性のPTSDに該当する方 ※複雑性悲嘆(大切な方との死別)を除く
・現在加害者と直接的にかかわらない(同居など)安全な環境が確保されている方
・重度のうつや寛解していない精神病性障害、安定化を先行させる必要のある重度の解離症状、
深刻な自殺リスクや自傷行為が見られない方
・10週間(1セッション90分)午前中に毎週横浜オフィスに来室可能な方
・セッション中の動画撮影が可能な方(指導を受ける際に指導者との間のみで使用いたします)
・ハートクリニックを受診可能な方、もしくは現在医療機関におかかりで主治医の許可が得られる方
まず適応可否の判断のためアセスメント面接を受けていただき、適用となりましたらPE療法導入と
なります。料金は1回13200円です(アセスメント面接は45分8800円)。
ご関心のある方、周りに該当する方がいらっしゃいましたらぜひ横浜オフィスまでお問い合わせください。
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眠れない夜に読みたい本のご紹介です
『眠れぬ夜はケーキを焼いて』著者:午後
1話完結のコミックエッセイです。現在、3巻まで発売されています。
眠れない夜を過ごす主人公の日常が、簡単な夜食やお菓子のレシピ付きで描かれています。
片付けのタイミングが工程の中に含まれていて、レシピの全ての行程が漫画に描かれている点が特徴です。
読んでいると誰かが料理をしているところを見ているようで、一人で居ても独りではないような、
淡々と静かな時間が流れていきます。
強い感動や喜びが欲しいのではなくて、ゆったりのんびり穏やかに過ごしたい、
そんな気分にぴったりの本です。
料理等の手仕事には、気持ちを落ち着かせ、自信を回復させる効果があると言われています。
簡単なレシピで料理やお菓子を作ってみたり、主人公の料理する姿をただ眺めることでも、
孤独な夜、なんだか調子の良くない日をやり過ごす力になるかもしれません。
眠れない夜のお供に、もしくは寝る前のちょっとした読書にお勧めです。
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